一般ユーザー向け製品ではビデオカメラも若干元気がなくなりつつあるのですが、そんな中でも盛り上がりを見せているジャンルのカメラがあります。それが「アクションカム」と呼ばれるタイプのカメラです。

最初はアメリカ製の「GoPro」がこのジャンルに登場して世界を席巻しました。

アクションカムは耐衝撃性、防水性を備えなくてはなりませんが、それ以外の仕組みは実にシンプルなためその流行に追従するメーカーが多数参戦し、アクションカム本家のGoProは今苦戦をしているような状態です。

そんな競争の激しいジャンルであるアクションカムで、独自の存在感を示して頑張りを見せているのがソニーです。もう何代もソニーのアクションカムは世代を重ねることで、地道な改良が積み重ねられてきました。

そんなソニーのアクションカムに、遂にムービーカメラでは最強の手振れ補正機能の呼び声も高い「空間光学ブレ補正」が搭載されました。今回は最強ブレ補正搭載アクションカムとも言える、ソニーのFDR-X3000とHDR-AS300をご紹介します。

外見は一緒。4K対応とフルHD対応の姉妹機

この2機種、FDR-X3000とHDR-AS300は外見は全くと言っていいほど一緒です。FDR-X3000の本体に4Kのロゴがなければまず見分けが付きません。性能面でもほぼ一緒ですが、唯一異なるのはFDR-X3000のほうがいわゆる「4K解像度」の動画撮影に対応しているところです。

4Kとは3,840ドット x 2,160ドットの解像度のことで、1コマ約800万画素で動画が撮れる、非常に高解像度な動画のことを表しています。その分カメラの処理性能が非常に高い必要があるので、なかなか低価格のビデオカメラやデジカメには入ってこない撮影機能です。

FDR-X3000では、4K解像度で毎秒30コマ、または24コマの撮影に対応します。姉妹機のHDR-AS300の方は、解像度はフルHD(1,920 x 1,080ドット)までの対応となりますが、情報量の多い動画撮影も可能になっ

アクションカムにブレ補正が必要なわけ

アクションカムとはその名の通り、激しい動きなどを伴うスポーツシーンの撮影に利用されることの多いカメラです。

例えばモータースポーツの車載カメラ、自転車競技のダウンヒルで自転車のハンドルバーに取り付けての車載映像、また、エクストリームスキーなどで、滑走する選手が体にカメラを取り付けての臨場感あふれる映像の撮影を可能にしたのも、アクションカムが誕生したからこそです。

方向性が違うところではTVのバラエティ番組などで、バンジージャンプする芸人さんの顔の表情を写しているのもアクションカムです。

一般的なアクションカムでの撮影は激しい振動を伴うケースがほとんどです。このため長時間その映像を見ていると、視聴者が「映像酔い」を起こしてしまうことがあります。またあまりに振動が激しいと、画面に映っている内容が判別できないケースも出ます。

こういった現象を少しでも軽減するために、アクションカムにはブレ補正機能が求められるケースが増えてきました。

多くのブレ補正機能を備えたアクションカムは、イメージセンサーから画像を切り出す範囲を動かすことでブレを補正する「電子式」ブレ補正を搭載しています。アクションカムには撮影中に強い衝撃が加わる可能性もあるため、機械的な可動部を設けない電子式ブレ補正は合理的な仕組みではあります。

ですが、電子式のブレ補正では吸収できるブレの質や幅にある程度の制約がある上、アクションカムで使われるCMOSセンサーのローリングシャッター歪みの影響を受けて、画面が変に波打つような不自然な揺れ方をしてしまうケースがあります。

こういった電子式のブレ補正の限界をほぼ完全にクリアできるのが、FDR-X3000とHDR-AS300が搭載した最強手振れ補正、「空間光学ブレ補正」方式です。

ソニーにしか出来ないブレ補正方式

家庭用ビデオカメラ、ハンディーカムと呼ばれるジャンルのカメラの売り場で、レンズ部分がギョロギョロと目玉のように動くカメラのデモを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。あれが、家庭用ビデオカメラの空間光学ブレ補正機構です。

基本的にはレンズを動かして手振れを吸収する「光学式」の手振れ補正機能の一種ですが、ソニーはレンズユニット+イメージセンサーをまとめて全部グリグリと動かせる仕組みを作ってしまいました。

原理的にはとても優れた方式なのですが、まさか本当にそれを実現するメーカーが現れるとは多分誰も考えていなかったのでしょう。この方式を実現できているのはソニーだけです。

動画を撮影するカメラの手振れ補正の能力としては現在恐らく最強のもので、ソニーのビデオカメラを選ぶかなり強力な理由になり得る機能となっています。

その機能が、強力なブレ補正を必要としていたアクションカムの世界にもやってきたわけです。

アクションカムの世界をまた一つ変えるかもしれない製品

FDR-X3000とHDR-AS300を使うことで、恐らくアクションカムで録る動画の質がまた一つ変わる可能性があります。それぐらいの可能性を秘めたカメラだと思います。

これらのカメラではソニーお得意の「ライブビューリモコン」も利用可能で、ちょっと大きめの腕時計の様な形のリモコンで、カメラが写している画像を見ながら本体に触れずに撮影の開始・停止などを行なうことが出来ます。

機能面で先を行く分、他のアクションカムよりは若干高いプライスタグが付くFDR-X3000とHDR-AS300ですが、その分の価値は十分以上にあると言えるカメラだと思います。

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